鈴木牧之が見た景色が今も残る「猿飛橋」。中津川にかかる、国道405号線と逆巻集落を結ぶ橋で、中津川で最も狭い断崖の上にかかるその見事な眺望は、新潟の橋50選に選定されています。江戸時代に鈴木牧之が執筆した秋山紀行には、以下のように紹介されています。
「見上げると巌石はそびえ立ち、見下ろすと深い水は藍色によどんでいる。両岸の狭いところに二本の長い木を渡し、横に柴を組み合わせている。橋は真ん中がたわんでいて気味が悪い。腹ばいになって中ほどまで進み、冷や汗を流しながらやっとの思いで向こう岸にたどり着いた。両岸の光景はとても筆では書き表せない。素晴らしい木の形、不思議なかっこうの岩。川上から川下まで目を奪い、いつまで見ていても見飽きない。」